宮城県涌谷町郷土料理おぼろ汁とおぼろ豆腐について(論文編)
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概要
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宮城県涌谷町郷土料理おぼろ汁の伝来は幕末期に町内の龍渕寺(曹洞宗)の住職であつた二十六世大堂俊麟大和尚が京都で会得したおぼろ豆腐の製造と精進料理のおぼろ汁の調理法を伝えたことから始まる。おぼろ豆腐の製造は今日まで町内の豆腐屋で受け継がれ,彼岸・盆など年12回の決められた日に造られてきた。おぼろ豆腐の食感は軟らかく,壊れやすい。この食感を保持し,おいしく食べる調理としておぼろ汁は合理的なものであることがわかった。涌谷町の人々にとってはおぼろ汁とおぼろ豆腐は大切な行事食であり,容器を持つて行列をつくり購入することも,地域の共同体としての大切なこととして記憶され,今日まで続いていることを窺い知ることができる。調査研究にあたり,ご協力をいただきました桜井豆腐店社長桜井栄一氏に謝意を表します。
- 東北生活文化大学・東北生活文化大学短期大学部の論文
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