東大阪大学周辺の大気中の二酸化窒素濃度のシミュレーションと測定
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概要
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東大阪大学周辺の大気中の二酸化窒素(N0_2)濃度を、以下の方法で調べた。(1)東大阪大学周辺の道路を走行する車両から排出されるN0_2を、公表されている平日一日平均交通量から、若干の仮定をおいて低煙源大気拡散シミュレーションソフトMETI-LISにより拡散のシミュレーションを行った。(2)サンプル瓶を利用するN0_2簡易分析法により、24時間の平均値を実測した。その結果、以下のことが判明した。(1)シミュレーションの結果、大気中のN0_2は、主として車両からの排ガスによる。(2)また、同じ一日平均交通量で、気象条件を変えると、濃度分布は大きく変動する。(3)シミュレーションの値は、簡易実測値に比べ、若干低い傾向が見られた。周辺の道路に限定したため、この地域に流入する大気中にはすでにほかの道路で排出されたもの、あるいはほかの発生源からのN0_2を含有したトータルの値を示すためであると考える。(4)平成19年2月5日正午から24時間の平均の大学内の大気中の二酸化窒素のシミュレーション値は、簡易実測値とともに、環境基準値のレベルあるいはそれ以下であった。本報告は、公表資料を用いて公開計算ソフトを使用することにより、あるいは簡易分析法により、容易に車両の排ガスからの大気中の濃度を推定できる方法を示したものである。厳密な大気中の濃度でないことをお断りする。
- 東大阪大学の論文