瀬戸内海中央部因島・福山の海藻相
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概要
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瀬戸内海中央部備後灘海域に位置する因島八重子島周辺、福山市鞆町および芦田川河口付近の竹ヶ端において毎月海藻採集を行い、本海域に緑藻35種、褐藻51種、紅藻114種、合計200種の海藻が生育することを明らかにした。合計192種が得られた因島八重子島周辺は種数も多く褐藻ホンダワラ科数種やクロメなどによる藻場も発達しており、海藻の多様性が高い場所であると考えられる。合計121種が得られた鞆町は因島と比べると特に潮下帯の大形海藻の多様性が低かった。竹ヶ端では合計48種しか得られず、潮下帯に藻場と呼べるような海藻群落はみられなかった。本研究の結果、瀬戸内海新産種である紅藻オイワケキヌイトグサCallithamnion corymbosum (Smith) Lyngbye、シンカイユナChondria mageshimensis Tanaka et K. Nozawaが確認された。瀬戸内海特産種の褐藻ナガグンセンクロガシラSphacelaria nipponica Kitayamaが因島から採集された。これまで日本では報告のなかった紅藻ユナChondria crassicoulis Harveyの雌雄配偶体が鞆町および因島に生育することを明らかにした。
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