重複のない表現を用いた符号化に関する一検討

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概要

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周波数利用効率が高くマルチパスフェージングに有効な無線通信方式であるOFDMは,送信側で逆フーリエ変換,受信側でフーリエ変換を使う通信方式である.一方,OFDMのフーリエ変換と同様の性質を持つ一般に「重複のない表現」と呼ばれる変換や展開は,他にも多数知られている.そこで本研究では,それらを使った通信方式を検討する手始めとして,最も単純な有限アーベル群上のフーリエ変換(群上の調和解析)を用いた通信方式を提案し,コンピュータシミュレーションでビット誤り率を評価する.提案方式は従来方法と等しいビット誤り率が得られ,また逆フーリエ変換後に小振幅となる信号を送信しないことで,0.2〜0.3dBのビット誤り率の改善が出来ることを示す.最後に,送信アンテナ2本の時空間符号の信号空間として知られているSU(2)のフーリエ変換についても触れている.
2009-05-22

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