一特定機能病院における褥瘡有病率の現状
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概要
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特定機能病院であるA病院の平成18年度の縟瘡有病率の現状についてデータの提供を受け,分析した.結果,以下のことが明らかになった.A病院における18年度の年間縟瘡有病数は138人(0.9%)であり,全国的にみて少ない有病数である.また縟瘡の原因疾患第1位は防ぐことが困難とされる悪性腫瘍であったこと,発生部署の第1位はハイリスク状態にある患者が多く在院しているICUであったこと,術中・術後に発生した縟瘡は短期間で治療していた.この背景として皮膚・排泄ケア認定看護師の活用,縟瘡対策委員会と栄養サポートチームの連携等,効果的な縟瘡予防対策が取られ,成果をあげていることが示唆された.これらの特性を縟瘡発生リスクと難治度の2つの要素から考察し,A病院では予防できる縟瘡については予防できていること,また縟瘡が発生した場合のケアが適切に行われていることが推測された.特定機能病院には縟瘡ハイリスク患者が多いが,縟瘡予防対策と縟瘡が発生した場合のケアが適切に行われていることが示唆され,今後,患者のQOL向上とケアの質向上を目指していけるよう,さらにケアの質を高めていく事が課題になる.
- 上武大学の論文
著者
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一戸 真子
上武大学看護学部
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一戸 眞子
上武大学 看護学部
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瀬戸口 要子
活水女子大学 看護学部設置準備室
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瀬戸口 要子
上武大学看護学部
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一戸 眞子
上武大学看護学部
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門田 千晶
香川大学医学部付属病院
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阪井 眞利子
香川大学医学部付属病院
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