Farrarの診断基準を満たした原発性胆嚢管癌の1例
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概要
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症例は82才男性.上腹部痛にて当院受診.腹部超音波検査で胆嚢の緊満を認め,CTで胆嚢管に造影効果を有する腫瘤を認めた.MRCP・ERCPでは共に胆嚢管は描出されず,総胆管に突出する隆起性病変を認めた.原発性胆嚢管癌の診断で胆嚢・胆管切除術(D1)を施行.病理組織は高分化乳頭腺癌で,pT2(ss, pHinf0, pBinf0, pPv0, pA0),n0, m0, fStageIIであった.術前にMRCP・ERCPで胆嚢管の描出を認めない症例では,胆嚢管癌の存在を常に念頭に置き治療計画を立てる必要があることが示唆された.
- 2008-06-25