カオスニューラルネットワークにおける確率共鳴的な現象
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ダイナミカルノイズを付加した自己想起型カオスニューラルネットワークの想起の動的性質を数値的に調べ、次の結果を得た。パラメータ空間が記憶パターンを非周期的に想起して巡る遷移状態とホップフィールドモデルのような静的な想起の状態に分かれる。ノイズのない場合にその境界で見られる記憶パターンの想起頻度の乱れが、ノイズを付加することにより消える。この現象のノイズ強度依存性を調べたところ、適度のノイズで乱れが最も小さくなる確率共鳴的な性質が見られた。また、記憶パターンを想起したときの位相空間での点の集合の広がりは静的な想起のスケーリングパラメータの値の増大にともない減少することがわかった。これは、そのパラメータが大きくなるとホップフィールド的な静的な想起の状態へ近づくため、位相空間上での軌道の乱れが減少するためと推測できる。また、この効果はノイズ強度が大きいほど強いことがわかった。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2009-02-21
著者
関連論文
- 新規性検出機能をもつ系列学習モデルの数値実験(BCI/BMIとその周辺)
- 新規性検出機能をもつ系列学習モデル
- カオスニューラルネットワークにおける確率共鳴的な現象
- カオスニューラルネットワークダイナミクスへの記憶パターン間相関の影響
- dual networkにおける系列学習の数値実験
- カオスニューラルネットワークダイナミクスへのノイズ効果
- カオスニューラルネットワークにおけるパラメータダイナミクスを用いた記憶探索
- カオスニューラルネットワークダイナミクスへのパターン間相関の影響
- 相関のあるパターンを用いたカオスニューラルネットワークのダイナミクス
- カオスニューラルネットワークによる記憶探索モデルの記憶パターンに対する敏感性とその改善
- カオスニューラルネットワークによる記憶探索モデルの記憶パターンに対する敏感性とその改善
- 海馬CA1ニューロンでのシナプス間相互作用によるシナプス可塑性の数値実験
- スパースな結合をしたカオスニューラルネットワークの動的性質
- カオスニューラルネットワークを用いたノイズ制御による記憶探索モデル
- 海馬CA1ニューロンでのシナプス間入力がSTDPに与える影響
- 海馬CA1ニューロンにおけるシナプス間入力のSTDPへの影響(バイオサイバネティックス,ニューロコンピューティング,学生論文)
- 7aPS-33 直列に結合した閾値素子の確率伝播の数値的研究((古典スピン系一般,量子スピン系,電子系 他),ポスターセッション,領域11,領域12合同,領域11)