大型反射鏡を利用したマルチビーム衛星移動体通信システムの検討 : 軌道上ビーム再形成による通信容量の最大化検討(衛星通信技術及び一般(JC-SAT2008))

概要

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近年、小型で安価な携帯電話を用いた地上携帯電話システムの発展が著しい。これらを背景に衛星を用いた衛星移動体通信システムが検討されている。このシステムは、地上システムと同等な小型で安価な携帯電話の利用が好ましい。衛星移動体通信システムは、地上システムでは、経済性の観点から構築が困難な広域で疎のトラフィックのサービスに対して有効である。また、災害時の地上インフラ罹災等の緊急通信においては、通信回線の即時設定が可能であり、災害時の人命救助等に貢献できる。携帯端末のように、アンテナ利得が小さく、電池の消費を最小限とするために小さな送信電力としている携帯電話による利用のためには、衛星の通信能力を大幅に向上させる必要があり、衛星搭載大型反射鏡を搭載し衛星のEIRP,G/Tを向上させる施策が必要となる。また、広域をカバーするためには、100ビーム以上に対応できる給電部、フレキシブル中継器が必要となる。一般に、システムの容量を増加させるためには、同一周波数を繰り返しによる、総合通信容量を増加させることになるが、近傍のビームへの同一周波数干渉による総合C/N比の低下により、通信容量に制限を与える可能性が大きい。本論文では、上記を背景に、同一周波数を多数回再利用するシステムにおいて、衛星搭載アンテナのビーム間アイソレーションを考慮し、システムの総合通信容量最大化について検討した。具体的には、必要となるビーム毎の衛星送信電力の総和を目的関数とし、その変数である各ビームの周波数帯域幅、軌道上で可変できるアンテナの利得、及び干渉を与える他ビームへのビーム間アイソレーションを変数として、準ニュートン法により、最適な周波数帯域幅とアンテナ特性を算出した。これらは、従来の固定的アンテナ系に代わり軌道上でアンテナ特性が可変できるデジタルビームフォーミングとデジタルチャネライザ技術を用いることにより可能となる。
2008-10-30

大型反射鏡を利用したマルチビーム衛星移動体通信システムの検討 : 軌道上ビーム再形成による通信容量の最大化検討(衛星通信技術及び一般(JC-SAT2008))

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