滑降シンプレックス法による成長曲線からの大気パラメータの決定
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概要
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われわれは、NelderとMeadによる滑降シンプレックス法を適用して成長曲線から大気パラメータを求めるプログラムを作成した。本プログラムは、Δ x、Δ y、θex、and log 10 2αの4つの変数とする4次元空間中の5個の頂点から成るシンプレックスにおいて、出発点となるシンプレックスから最適の点の座標として4変数を求めるものである。なお、Δ x は観測された成長曲線と理論成長曲線の横軸の差を意味し、Δ yは両成長曲線の縦軸の差を意味する。ここで、目的関数はプロットされた吸収線の横軸上のちらばりの分散値とした。本プログラムは、Sprottが作成した滑降シンプレックス法のプログラムと吉岡が作成した成長曲線法解析の方法2のプログラムを組み合わせたものである。われわれは、本プログラムと吉岡の方法2のプログラムの結果を比較することにより、本プログラムの有効性を調べた。比較に使われたデータは、HD187203の86本のFeIの吸収線である。そして、次の結論を得た。1)許される有効数字内での最適の値は、滑降シンプレックス法での許容相対誤差を0.001〜0.00001にとれば得られる。2)最適の値は、出発点となるシンプレックスの選び方によって変わる。しかしその差は、成長曲線法として許される範囲内にある。3)本プログラムは、吉岡の方法2のプログラムと比べて、かなり短いステップで得られるので、かなり時間を短縮でき、有効な方法と言える。
- 放送大学の論文
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