嘉陽層産ヌムリテス・アマクサエンシスの琉球弧地史における意義(200号記念号)
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概要
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西南日本外帯の帯状構造は,琉球弧においては沖縄本島域まで追跡される.その最外帯,つまり最上位を占める嘉陽層産のヌムリテスをNummulites amakusaensisと固定した.標本はいずれも著しく破片化しており,黒色頁岩角礫の密集するdebris flow堆積物に,もっぱら産出するので浅海部より流しこまれた,と考えられる.同種は,琉球弧最内帯の甑島帯に属する天草下島南部より記載されたものであり,上記のdebris flowは沖縄木具西方沖に想定されるべき固帯南端部に由来することになる.同種の時代は最下部Lutetianであるから,種の差もさることながら,奄美海台や大東海嶺産のN. boninensis (Bartonian)や,西表島宮良層産のN. saipanensis (Priabonian)は供給源とはたり得ない.
- 地学団体研究会の論文
- 1985-09-25
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