体験記録のラベル推定に適した指標の選択方法 : 記憶再生試験と関係の深い生理指標の選択方法(無線分散ネットワーク(WDN)特集セッション及び一般講演)

概要

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利用者の体験した出来事の情報を記録し活用する体験記録では,その記録量が時間と共に増加し膨大になるため,記録した情報を扱うことが困難である.そのため,情報の記録時にメタ情報を付与しておくのが一般的である.とりわけ,利用者自身が体験の中で感じた印象を反映したメタ情報を付与することができれば,体験記録の自動整理はのみならず,ユビキタスサービスの自動提供やコンテンツの主観評価などに広く応用することが期待できる.そのための方法として,利用者の生理指標から印象や記憶などの主観的情報を推定し,メタ情報として付与する方法がある.しかし,人間の生理反応には個人差があることが分かっており,この情報を推定するために観測すべき生理指標の選択が困難であった.そこで本稿では,付与したい情報と観測可能な生理指標の関係を情報伝達モデルによって定式化し,生理指標の伝達する情報の量を定義することで付与したい情報を得るために適した生理指標を決定する方法を提案する.また,こうして選択された生理指標と,被験者の主観との一致を計る実験を行い,指標選択法および生理指標による被験者の主観評価の可能性を調査した.
2008-10-15