卵殻粉砕物添加食品の官能試験結果
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
タイプの異なる5つの食品へ2種の卵殻粉砕物を添加し,その風味について試験した結果をまとめると,次のようなことが考えられた。テクスチャーの柔らかい,スポンジケーキなどへの添加量を多くすることは,固いマドレーヌに比し難しかった。しかし,マドレーヌのように,油脂含量が多く固い食品へは,ことにカルホープのように微粉砕した卵殻では相当量(4%)添加することが可能であった。卵焼き,あるいはハンバーグステーキなどのような普遍的食品に対して,これも微粉砕した卵殻では,相当量(4%)の添加が可能と考えられる。しかし,液状食品への添加はかなり困難であった。供した食品が少なく,データも少ないので断定的なことは言えないが,手割り卵殻を家庭で衛生的により細かく(150μ以下)スパイスミルで粉砕,常備し,先の結果を踏まえつつ日常的に使用することによって,カルシウムのより多い摂取が可能になるものと思われた。カルシウムの必要量調査も行われており,どの程度摂取すれば良いか必ずしも定かではないが,少なくとも骨粗鬆症予防という見地からは,より多いカルシウムの摂取が望まれ,本報告がその一助になればと考えている。
- 活水女子大学の論文
著者
関連論文
- 卵殻粉砕物添加食品の官能試験結果
- 植物培養細胞間の^C-NMRスペクトルについての研究
- 高度ゲル化乾燥卵白の調製に関する研究
- 市販の界面活性剤およびペクチン分解物と低温加熱による抗菌性について
- 食品分野へのバイオテクノロジーの応用について