第3報 分類別による海産貝殼中塩酸不溶性物質構成アミノ酸含有比(其の二)(軟体動物の貝殼有機物に就て)
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概要
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1、眞瓣鰓目、不等筋目、原始腹足目の3目7種の貝殼の塩酸不溶性物質構成アミノ酸をpaper chromatographyによつて分離、14種のアミノ酸の定量を行つた。各試料共脂肪族中性アミノ酸の占める比率が大きく、特にglycineは何れも10%を越えている。arginineの含有率には種目差が認められる。眞瓣鰓目ではglycine,histidine,phenylalanine原始腹足目ではglycine,α-alanine,phenylalanine,serine,不等筋目ではglycine,α-alailneが共通的に多い。ヨメガカサとヒアオギはアミノ酸含有比率の趣が他の試料と著しく異つている。2、各アミノ酸含有量はα-alanineの含有率を100として換算比較すると、その比率は各アミノ酸のspotの面積について同様の換算を行つて得られた比率とはかなり不一致の点が見出された。この比率によるとglycine,arginine,phenylalanineにおいて種目差が認められ、この差はglycineにおいて最も著しい。眞瓣鰓目と原始腹足目との間にはglutamic acid,histidine,leucine & iso-leucine及びvarineについても同様の關係が存在する。然しこれ等のアミノ酸については不等筋目では差が判然としないが、これはヒアオギが特異的な比率を示す結果ではないかと想像される。
- 活水女子大学の論文
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