介護福祉士の中のスペシャリストとしての「医療介護士」の可能性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
介護現場では,原則として医師以外には法律で禁止されている医療行為を介護職が行っているとの多くの報告がある。その原因と背景を探るために老人介護施設へ「介護職と医療職の役割分担」調査を行った。その結果,介護職は医療行為を不法と知りながら,そして法的制裁への不安や利用者への身体状況悪化への不安を抱きつつ,医療スタッフの不足や介護職のルーチンの業務として組み入れられているために,医療行為の一部を行っている現実・行わざるをえない現実が明らかになった。これら安全が保障されるべき利用者とサービス提供する介護者に不合理な介護現場の原因と背景,すなわち医療と介護の接点領域に潜伏する課題を析出した。そして高齢者に安全で質の高い医療・福祉サービスを供給するためのその現実的な解決法として介護福祉士の中の専門職としての「医療介護士」を提案し,その資格の可能性についてイギリスでのSocial Work分野でのNVQ2〜NVQ3の教育・業務内容を参考にして,「医療介護士」の安全性と信頼性を検討した。
著者
関連論文
- 介護福祉士の中のスペシャリストとしての「医療介護士」の可能性
- 保健センターにおける「性・STD予防教育」の在り方
- 介護事故調査が析出させた「介護周辺」の課題 : 「足るを知る介護」を求めて
- 高齢者の高次脳機能維持のためのレクリエーションメニューの開発(2003年度研究助成成果報告)