西欧20世紀前半の余暇思想
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概要
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本論は、20世紀前半の西欧における余暇思想を明らかにすることにある。はじめに・時代背景として、戦争の世紀、工業化、産業化、人間疎外、大衆の出現の4点を特徴として描く。ここでは、E・フロム、オルテガ、K・マンハイムなどの著書を手がかりとして、特徴を浮き彫りにしたい。つづいて、余暇思想を明らかにするに当って、ソースティン・ヴェブレン(Thor stein veblen)の『有暇階級の理論』1899年とヨハン・ホイジンガ(Johan Huizinga)の『ホモ・ルーデンス』1938年をテキストにして、詳細な検証をしてみたい。前者は有暇階級という階級が原始未開の時代から人間の歴史と共に存続している。彼らは、いかなる生産労働からも解放されていて、戦闘、聖職、統治に従事してきた。民俗学に属する分析が多いが、本稿では、アメリカの有暇階級が富を所有し、名声を得るために顕示的消費に明け暮れているかを考察する。後者は、文化の基盤には遊びがあり、遊びが文化を創ることを主張した。古代からの遊びの歴史を考察し、遊びの定義づけを行っている。20世紀に入って、産業化の進展によって、遊びが社会の多様な分野で失われたり、減退していることに警戒の主張をしている。
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