鳳閣炎上 : 水上勉の大衆小説
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
水上勉の"大衆小説"『五番町夕霧楼』(一九六二年)の読解。物語の展開に沿って評釈的に読み進め、風土と人間、表現と虚構、時代と社会といった問題について具体的に考察した。とりわけ与謝半島の風景や戦後京都の生活風俗の点景と、作中人物の細密な生と死の過程は、この小説の大きな魅力の一つである。そのような主人公たちの造型と語りの創造を本文中に観察し、また他の関連作品とも対比しつつ、水上勉の小説作法の特質について私見を述べた。
著者
関連論文
- 巨椋池の月見 : 谷崎潤一郎「蘆刈」を読む
- 校本経国集(二)
- 校本経国集(一)
- 《すずらん抄》和辻哲郎の哀愁 : 「菜の花物語」から「古寺巡礼」へ
- 春泥発揮 : 今東光の大衆小説
- フランチェスカ挿話批評史稿 : 禿木、敏から抱月、漱石まで
- 和辻哲郎の『レミア』 : 付、射干訳「ラミヤ」翻刻
- 忘れ草つむ : 『恋衣』の山川登美子
- 鳳閣炎上 : 水上勉の大衆小説
- 花筐余韻 : 水上勉「名塩川」の原質
- みをつくしの夢 : 『恋衣』の増田雅子(開学40周年記念号)
- 黒谷の塔 : 山川登美子私記
- 万葉の動物 : 鳥・虫・獣
- 『万葉集』 : 額田王の全歌を読む (大学連携ひょうご講座)
- 神戸と古代文学
- 藤原広嗣の上表文を読む(開学30周年記念号)
- 拾遺和歌集の萬葉歌
- 日本書紀本文・一書記事対照表(研究資料)
- 萬葉集巻十の分類と配列(開学20周年記念号)
- 軽太子の物語 : 記紀のあいだ
- 『花影』の葉子 : 大岡昇平ノート
- 和辻哲郎の読んだ「十二夜」 : 「菜の花物語」以前
- 森鴎外「寧都訪古録」札記 : 柳沢淇園と北浦定政、穂井田忠友