女子大学生における骨密度と生活習慣の関係

概要

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本研究では健康・栄養教育につなげることを念頭に、女子大学生の骨密度に影響を及ぼす生活要因を検討すること、およびデータの収集方法に検討を加えることを主要な目的とした。対象者は安田女子大学学生163人、白百合女子大学学生184人で、骨密度指標値の測定には安田女子大学ではアロカ社製AOS-100NW、白百合女子大学では古野電気社製CM-100を用いた。同時に行った10項目からなる生活習慣に関するアンケート調査結果を得点化し、骨密度指標値の上位群と下位群それぞれの平均得点の差異を検討した。現在および過去の運動・スポーツ実施状況、1回の運動・スポーツの実施時間、現在実施している運動・スポーツの種目、過去に実施した運動・スポーツの種目、乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)の摂取状況、野菜と果物の摂取状況、平均睡眠時間、ダイエットの有無、月経不順の有無、入院経験の有無について、両大学とも一致して有意差がある項目を引き出すことはできず、アンケート調査内容の再検討という手法上のテーマも浮かび上がることとなった。しかし、いくつかの項目については大学ごとに有意な差が認められ、例えば安田女子大学では骨密度指標値上位群の睡眠時間が骨密度指標値下位群の睡眠時間より長いという傾向を示しており、睡眠時間の短さが骨密度の低下につながる可能性が示唆された。飽食の時代の中で、無理なダイエット、不規則な生活、運動不足など、女子大学生のみならず青少年・一般人・中高年の骨密度低下をもたらす要因が増加しつつある現在、望ましい生活習慣を確立するための健康・栄養教育につながるためのデータを今後も継続的に収集していく必要があると考えられた。

女子大学生における骨密度と生活習慣の関係

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