指数法を用いた日本製材業の生産性変化の分析
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概要
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本稿は,テルンクビスト-タイル指数を用い,1970〜2004年に亘って製材業の生産性の変化を分析したものである。全般的に労働生産性は上昇の傾向を,資本生産性は下落の傾向をみせている。労働生産性の上昇と資本生産性の下落は,賃金の高騰に応じて資本への代替が起こったことを意味する。また,原材料の生産性は,70年代の初めには一時上がったが,大きな変化はみせていない。全要素生産性は上がり下がりを繰り返してきたが,年平均0.17%上がっており,1970年の100.0から2004年の105.77まで過去34年間におよそ5.77%上昇したことがわかる。全要素生産性は,基本的に産出の変化に大きな影響を受けているが,投入要素の縮小調整で回復されてきた。また,日本において製材業の全要素生産性の成長率は,競争関係にある北米のそれと比べて低い水準である。したがって,製材業において生産性の向上を目指す特段の策が講じられなければならないことを示唆している。
- 2008-11-01
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