雑誌「日本児童文学」の果たした役割 : 第一次刊行期を中心に
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概要
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1946年に創刊された雑誌「日本児童文学」は,日本児童文学者協会の機関誌である。同誌は創刊以来現在まで断続的に発行を続け,児童文化・文学関連の刊行物の中では最長の発行記録をもつ雑誌である。同誌は学会の機関誌という枠を超え,学会内外の児童文学者の発言の場として機能し,戦後日本の児童文学研究史において重要な役割を果たしてきた。本稿では,雑誌「日本児童文学」の第1次全8巻を精読・分析し,戦後の児童文学批評および児童文学研究の歩みを微視的な視点から追跡することにより,雑誌「児童文学」が果たしてきた役割やそれが内包する諸問題を明らかにすることを目的としている。子どもたちに民主主義的児童文学作品を,というかつてないほどの熱意で新しい作品と理論を志向し,児童文学者の発表の場を作り上げたことは,第1次「日本児童文学」の果たした大きな役割であり,功績であった。
- 国際学院埼玉短期大学の論文
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