膵臓および唾液α-アミラーゼ活性に及ぼす食品等の抽出物の影響

概要

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食品中の抽出物が多糖の消化に及ぼす影響を検討するため,膵臓α-アミラーゼ(ブタ由来)および唾液α-アミラーゼ(ヒト由来)を用いて,各食品の抽出物を添加した場合のそれぞれのアミラーゼ活性を測定した.その結果,次のことがわかった. 1.ブラックベリー抽出物は膵臓および唾液いずれのα-アミラーゼ活性も著しく阻害した(阻害率:膵臓76.4%,唾液88.7%). 2.月桂樹およびオレガノ抽出物も膵臓および唾液のα-アミラーゼ活性を阻害した(月桂樹の阻害率:膵臓53.3%・唾液54.8%,オレガノの阻害率:膵臓33.3%・唾液37.6%). 3.桑葉における抽出物は膵臓α-アミラーゼ活性を阻害したが(阻害率40.3%),唾液α-アミラーゼ活性の阻害はわずかであった(阻害率14.5%). 4.ブラックベリー抽出液のα-アミラーゼの阻害活性には濃度依存性が認められた. 5.加熱処理したブラックベリー抽出液を添加しても, α-アミラーゼの阻害活性は変化しなかった. 6.ブラックベリー抽出液にショ糖を添加してもα-アミラーゼ阻害活性は影響されなかった.