稲わらトラップ法によるゾウリムシ(Paramecium caudatum)およびアメーバ(Amoeba proteus)の採集と小麦粒を加えたKCM溶液による簡易培養
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概要
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稲わらトラップ採集法の有効性を検討するために,岩手医科大学の矢巾キャンパス内にある雨水調整池にトラップを設置し,約4週間絞り汁を経時的に採取してゾウリムシの個体数を測定するとともに,アメーバの有無を調べた.その後,これらの絞り汁やKCM溶液に小麦粒1個を加えてゾウリムシとアメーバの培養を行った.その結果,ゾウリムシはトラップ設置2週間後に最大の個体数に達し,その後徐々に減少して最大個体数の1/3〜1/4になった.アメーバはトラップ設置1週間後に出現し,4週間後まで存在が確認された.小麦粒による培養ではゾウリムシは培養開始1週間で,アメーバは2週間で実験観察に十分な個体数に増殖し,その後この状態は約1ヶ月間維持された.以上より,稲わらトラップによる採集法を用いると,ゾウリムシやアメーバの採集が秋期にも可能であることが確認された.
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