日本における近代産婆の職業倫理についての一考察 : 明治期の産婆テキストの比較を通して
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概要
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日本の近代化は、明治政府の成立により始まった。その明治政府は、成立元年から助産師の職業について言及した政令を発令し、10数年後においては助産師業務や教育に関する法規を定めた。教育制度が整備される中で学校教育を終えた助産師を「新助産師」と呼び、江戸時代(封建時代)から存在して無資格の助産師を「旧助産師」と呼び区別していた。助産師の教育は、一般教養と専門知識、実習などが組まれていた。当時の助産師教育に大きな影響を与えたのは、「朱氏産婆論」であり、その後著された産婆テキストは、「朱氏産婆論」の影響を大きく受けていた。「朱氏産婆論」をテキストとして助産師教育を受け、卒後助産師として活動し、助産師学校の教員となった笹川美寿が助産師向けに助産師のあり方を著した。本研究では、「朱氏産婆論」と笹川美寿の「産婆十戒」との比較を通して、当時の助産師が職業倫理をどのように教えられ、どのように考えられたのかを分析する。当時の職業倫理の分析を通して、現代における助産師の倫理を考察する。
著者
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大石 時子
天使大学大学院助産研究科
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柳原 真知子
日本赤十字北海道看護大学母性看護学助産学領域
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柳原 真知子
日本赤十字北海道看護大学看護学部看護学科
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林 桂子
東京女子医科大学病院薬剤部
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林 桂子
北海道大学大学院保健科学研究院
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大石 時子
天使大学 大学院助産研究科
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柳原 真知子
日本赤十字北海道看護大学
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