スイッチング障壁が顧客ロイヤルティと顧客満足に与える影響
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概要
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本稿では、「スイッチング障壁が顧客ロイヤルティと顧客満足にどのように影響するのか」との問題関心から、顧客ロイヤルティ・顧客満足・スイッチング障壁の関係性について分析を行ったものである。分析の観点は、一次元的観点と二次元的観点に分かれている。前者では、「スイッチング障壁が顧客満足との相互作用によって顧客ロイヤルティを向上させる」という、一般的かつ伝統的な見解に基づいたものとして、スイッチング障壁そのものが顧客のロイヤルティ、とりわけ態度的ロイヤルティと行動的ロイヤルティの各々にどのように関係し、顧客ロイヤルティを形成・維持するのかの仕組みを理論的に解明した。後者は、スイッチング障壁のもつ特性をより多次元的な観点から分析するための試みの一つとして、「スイッチング障壁には肯定的な要素と否定的な要素があり、それらの要素が、それぞれ顧客満足と顧客ロイヤルティに対して異なる影響を与える」との推測を前提として、その推測に対する理論的な検証を行った。その結果、スイッチング障壁の否定的な面は、顧客満足と態度的ロイヤルティに対して、否定的な影響(-)を与えるが、行動的ロイヤルティには肯定的な影響(+)を与えており、またスイッチング障壁の肯定的な面は、顧客満足と態度的ロイヤルティ、行動的ロイヤルティ全てに対して肯定的な影響を与えるとの結論が導かれることを論じた。
著者
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