易しい教材の効果的な使用法を実践の中で考察する : 3大学における英語多読授業を通して
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概要
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現在の英語教育は英語に接する絶対量が不足しているため,長年学んだ割には効果があがらず,運用力が身につかないとの批判を受けることが多い。近年,このような英語教育の反省から多読が奨励されるようになってきている。今回共同研究を行った3大学では過去2年にわたり,易しい読み物を取り入れた「100万語多読」を基本とした授業を行ってきた。各大学ともこれまでの多読指導で多くの学生が読めるようになり,多読授業の手ごたえを感じている。しかし,習熟度が低い学生の中には初歩レベルで停滞するケースが共通して見られた。これらの学生にも対応するためには初歩レベルでの読書量確保を図ることが必須である。そこで大量のインプットを可能にする教材を発掘し,実際に授業で使用して効果と指導法を検討した。資料には実践内容,および読了語数,英語運用能力評価テスト,共通アンケートを用い,成果を総合的に検討,考察した。その結果から易しい教材を多数利用しての多読授業は学生の満足度が高く,習熟度が低い学生も楽しく意欲的に学習でき,習熟度が高い学生の読書を順調に導くのにも役立った。また,多くの学生の英語力を伸ばすことに効果的と思われる示唆が得られた。
- 順天堂大学の論文
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