中学校理科教科書に掲載されている観察・実験の実施状況
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概要
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中学校理科における観察・実験の実施状況を調査する目的で,教科書に記載されている全ての観察・実験の実施状況や実施形態について,中学校の理科教師にアンケート調査を行った。川崎市内の公立中学校51校の理科教師に,個々の観察・実験について「説明のみ」「ビデオ」「演示実験」「班別実験」「個人実験」の5段階で選択してもらい,128名から回答を得た。1〜3学年まで,第1・2分野ごとに,全ての観察・実験の実施状況を実施形態別に集計したところ,「班別実験」と「個人実験」を合わせた割合は,化学(78%),物理(62%),生物(57%),地学(32%)の順となり,化学領域において生徒実験の実施率が高かった。また,理科教師の観察・実験の実施状況に関する男女差については,大きな差は認められなかった。年代差については,第1分野より第2分野において,その差が表れやすかった。出身大学における専攻差については,学年,第1・2分野によって傾向にばらつきがあり,物化生地の専攻差がはっきりとあらわれなかったが,これは中学での学習内容が基本的であり,かつ四領域全てを指導しなければならないことから,大学での専攻が結びつきにくいためと考えられた。
- 日本理科教育学会の論文
- 2004-03-15
著者
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