凸レンズを通過した光が作る像の理解に関する基礎的研究 : 作図を完成する能力の影響について
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概要
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本研究によって,「光に関する総合問題」を解決する上で,光の基礎的知識の内容を十分に理解していることが必要であることが分かった。また,生徒が光の学習を難しいと考える理由は,「実像などの大きさや位置が物体を置く位置によって変化する」,「光線の進み方が分からない」,「作図が分からない」からであった。さらに「光に関する総合問題」と作図を完成する能力との間にはかなりの相関があることが分かった。作図を完成する能力は,凸レンズを通過した光が作る像を正確にイメージできなければ正答できないため,「先に関する総合問題」を解決する上で重要である。このため,生徒の凸レンズを通過した先が作る像に関する理解を深めさせるには,現在軽視されている作図の指導を授業に積極的に取り入れて,幾何学的に頭の中で図形を操作したり,イメージをしたりする抽象的な思考能力を高める必要がある。
- 日本理科教育学会の論文
- 2001-03-31
著者
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石井 俊行
栃木県宇都宮市立横川中学校
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石井 俊行
栃木県宇都宮市立清原中学校
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橋本 美彦
愛知県一宮市立丹陽南小学校
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石井 俊行
栃木県下都賀郡石橋町立石橋中学校
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橋本 美彦
愛知県稲沢市立大里東小学校
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橋本 美彦
中部大学
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