「振り子の特性」に関する概念形成の研究 : 自由試行を中心にして
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概要
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理科の授業において,子どもの「観察の理論負荷性」の問題点が指摘されている。しかし,人間の認識特性としての「観察の理論負荷性」にかかわる授業方略の研究はほとんど行われていない。そこで,本研究では,子どもの心的特性の一つである「観察の理論負荷性」の結果生じる素朴概念に着目し,学習過程で生じる子どもの観察や実験に影響を与える素朴概念を変容させることができると考えられる授業方略を明らかにする。具体的には,「自由試行」を取り入れた授業を実施し,その妥当性を検討した。そして以下の二点の知見を得たので報告する。(1)「自由試行」を取り入れた授業は,観察や実験に影響を与える素朴概念に有効な授業方略である。特に,「自由試行」の○の局面の活動が重要であることがわかった。(2)素朴概念を望ましい考え方に変容させるには,○の局面(自由試行)→△の局面(定量的な実験)という学習過程で授業を展開することである。
- 日本理科教育学会の論文
- 2000-03-31
著者
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