嚢胞液中のCA19-9が高値で胆管嚢胞腺腫・腺癌との鑑別が困難であった肝嚢胞の1例

元データ 2008-08-01 一般社団法人日本消化器外科学会

概要

症例は66歳の女性で,人間ドックの腹部超音波検査で肝右葉に16×12cm大の嚢胞性病変を指摘された.内部には隔壁と充実性成分を認めたため,陳旧性出血を伴った単純性肝嚢胞と胆管嚢胞腺腫・腺癌との鑑別目的で嚢胞内溶液の穿刺を行った.その結果,嚢胞液中のCA19-9は280,000U/mlと異常高値であった.画像および穿刺液の腫瘍マーカー値より,胆管嚢胞腺腫・腺癌は否定できないと判断し,手術を施行した.術中所見では厚い皮膜に包まれた嚢胞性腫瘤を認め,腫瘤の核出術を行った.組織学的検査では陳旧性出血を伴う単純性肝嚢胞であり,腫瘍性病変は認めなかった.肝嚢胞性疾患の鑑別診断に,嚢胞液内の腫瘍マーカーを用いる場合には注意が必要である.

著者

當山 鉄男 中頭病院外科
大城 直人 中頭病院外科
座波 久光 獨協医科大学 形成外科
仲間 健 中頭病院病理
川上 浩司 中頭病院外科
砂川 宏樹 中頭病院外科
稲嶺 進 中頭病院外科
座波 久光 中頭病院外科
砂川 宏樹 琉球大学器官病態医科学講座病態消化器外科学分野
嘉数 修 中頭病院外科
渡邊 未来子 中頭病院外科
比嘉 幹子 中頭病院外科
當山 鉄 中頭病院外科
嘉数 修 中頭病院 外科
川上 浩司 中頭病院

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