混播牧草の集団構成に関する研究 : III.共通処理下の単播区および混播区における草種の収量の推移について
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概要
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イネ科4種,マメ科2種を供試して,それぞれの単播区と両科の1種づつをすべて組合せた混播区とについて,集団密度,施肥および刈取りの処理を共通に施し,第3年次までの収量の推移を通じて草種間の比較を試み,次の結果を得た。1.播種当年の1番草では混播構成草種間の競合が認められたが,混播区の収量は単播区よりも有意に大でなかった。2.第2年次の1番草以降は混播区の収量が大となり,混播による増収効果が著しくなった。3.混播による増収効果はイネ科が強く受け,Brがもっとも大で,ついでTi,Or,Feの順であったが,収量の序列はTi,Or,BrおよびFeであった。4.マメ科ではTiと組合せたLaが著しい抑制を受けた外は,有意に増収あるいは抑制される効果を受けなかった。5. 3年間の合計草収量では,Tiを組合せた混播区が特にすぐれ,他の混播区間には有意な差は見出せなかった。6. Ti/ReとTi/Laとの混播区の収量比較では有意な差は認められなかったが,マメ科割合の多いTi/Reが栄養生産の面からすぐれていると思われる。
- 1966-11-30
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