聴覚障害児の音韻意識に関する研究動向
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概要
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本研究は、聴覚障害児の音韻意識の発達と指導法に関する研究を概観し、あわせて今後の研究課題を明確にすることを目的とした。聴覚障害児の音韻意識の発達に関する研究は、聴覚障害児にも指導を行えば音韻意識の習得が可能であること、発達には遅れがみられるものの健聴児とほぼ同様の過程を示すことを指摘している。これまでの研究は、口話やキュードスピーチ、指文字、手話といった教育に用いるコミュニケーション手段の違いが音韻意識の発達に与える影響を検討することを中心に行われてきた。一方、指導時における児童の活動内容や教材の検討といった指導内容に関する研究はまだ見当たらないことから、今後、聴覚障害児の音韻意識に関する研究を行う際には、コミュニケーション手段との関連のみならず、指導内容を含めた読み書き能力にかかわる事項全般について研究を行うことの必要性が示唆された。
- 2005-11-30
著者
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