高機能自閉症児を理解し援助するためのマニュアル試案の有効性について(実践研究特集号)
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概要
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高機能自閉症児を援助する際には、教育や医療により直接本人にアプローチすると同時に、周囲の人々に子どもの得手不得手や情報処理の特徴、具体的な援助方法について理解してもらう必要がある。本研究では、地域の中学校通常学級に入学した高機能自閉症児のために、学校の教師向けに作成したマニュアルを紹介する。マニュアルでは、子どもの行動を理解するための情報と、起こりうる問題にどのように対処するのかを伝えた。マニュアル配布1年後に教師に対してアンケート調査を実施し、(1)マニュアルは役に立ったか、(2)教師の必要な情報は何か、(3)どのような伝え方が効果的か等について検討を加えた。その結果、マニュアルは教師にとって役立ったこと、教師は障害の特性にかかわる基本的な子どもへのかかわり方と、子どもの見方について知りたいと考えていることが明らかになった。新たに加える必要があると判断されたのは、周囲にどのような説明をするかに関する情報であった。
- 2000-03-30
著者
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