ある重度精神遅滞を伴う自閉症者の就労後の発達的変容 : 16年間の追跡研究(実践研究特集号)
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概要
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本研究は、一人の重度精神遅滞を伴う自閉症者の就労後16年間の追跡調査から、加齢に伴う状態像の変化と長期就労維持の要因について考察した。その結果次のことが明らかにされた。(1)加齢と共に成長・発達が見られる行動・領域は、作業技能、言語理解、パニックの減少である。(2)加齢に伴う成長・発達が見られない行動・領域は、言語表出、余暇活動、こだわり、判断力のなさ、融通の利かなさなどである。(3)16年間続いている成功要因は、信頼関係が結べるキーパーソンが付いたこと、会社の責任者や職場仲間が障害を理解し、不適切行動に適切に対処してくれたこと、仕事環境(仕事課題,仕事仲間,仕事場所)が合っていたこと、家族みんなの支援があったことの4点をあげることができる。
- 2000-03-30
著者
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