動作学習が車椅子操作の能力に与えた影響について(実践研究特集号)
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概要
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実用歩行に困難を示すひとりの脳性マヒ児がいる。本児にとって、車椅子操作は大切な日常生活動作である。しかし、上肢にも動作不自由があり、それが車椅子操作に支障を及ぼしている。そこで、車椅子操作に関係する身体部位の緊張状態を改善する指導を養護・訓練の時間に行った。週5回の指導を約10ヵ月間行った。指導した身体部位は、肩、手首、拇指、四指、肘、足である。車椅子操作能力を評価する測度は、ある一定区間の移動時間である。測定場所はスロープと水平面であった。6つの身体部位の緊張状態の改善の様子とスロープにおける速度の変化がかなり密接に関連していた。車椅子操作能力の向上をねらって行った緊張状態を改善する指導は有効であったと結論された。また、緊張状態の改善の様子と水平面の速度の変化との関連がやや低かったことについて、スロープでの車椅子操作の方略と水平面でのそれとが異なるのではないかということについて検討された。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1994-03-31
著者
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