脳性まひ者の肘屈曲運動の反応時間 : ForeperiodがPMT、MTに及ぼす影響
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概要
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本研究は、脳性まひ者20名、健常者20名の肘関節屈曲運動の反応時間をPMT、MTに分けて測定し、予告刺激から反応刺激までの時間間隔(FP)が、これらの値にいかなる影響を及ぼすものかを検討したものである。その結果、健常者も脳性まひ者もPMTはFPの影響を受け、MTはFPの影響を受けなかった。しかし、脳性まひ者を病型別に見てみるとアテトーゼ型のMTはFPの影響を受けており、末梢の筋システムを調整する中枢での処理過程に問題が存在することが示唆された。また、脳性まひ者のPMTとMTは健常者よりも遅延しており、中枢性運動障害者のPMT、MTは健常者よりも遅延するという知見と一致していた。また、アテトーゼ型のMTは痙直型よりも遅延しており、このことからもアテトーゼ型の筋システムが効率的に機能していないことが示唆された。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1989-06-30
著者
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