脳性まひ者のトラッキング動作の解析 : ステップ応答における運動制御および筋収縮と筋張力知覚について

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概要

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脳性まひ者の上肢の運動機能特性を定量的に明らかにするために、上肢の等尺性屈曲・伸展動作による追跡トラッキング課題において、トラッキングに要する筋張力を変化させた場合、いかに動作を修正していくかを検討した。同時にトラッキング動作時の筋活動量について表面筋電図により、筋張力の知覚特性についてマグニチュード推定法により考察した。その結果、以下のことが明らかになった。1)筋活動量に反映される筋固有の特性は脳性まひ者も健常者と基本的には変わらないことが示唆された。2)トラッキング動作の速応度の考察から、脳性まひ者は動作の反復によって動作を効果的に変化させていくことが困難であること、また動作遂行中に動作を修正することが困難であることが定量的に示された。3)トラッキング動作時の筋張力の知覚においても、動作の学習の困難さを反映して不安定さが認められた。
1987-09-14

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