障害児教育におけるBrown判決の影響
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概要
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本論稿は、諸論者により指摘されていた障害児教育におけるBrown判決の影響を、障害児教育判例において実証することを主たる目的とした。米国における1970年以降の障害児教育判例を検索した結果、173例のうち15例がBrown判決を引証していた。諸論者の見解では、障害児教育におけるBrown判決の影響は、(1)障害児教育訟証の契機かつ原動力となった点、(2)障害児を対象に教育の機会均等を推進した点、(3)障害児の統合教育を支持した点である。関係判例を分析した結果、Brown判決が、(1)教育の重要性、(2)平等保護、(3)司法積極主義の3点で先例となっていた。しかし、障害児の統合教育に直接的に寄与していなかった。概して、Brown判決が障害児教育判例の先例として重要な意義を有していることが明らかになった。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1982-03-31
著者
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