米国の障害児教育判例(2) : 学費還付制度と無償教育
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概要
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本研究は、米国における私立教育プログラムに依存している障害児のための「学費還付制度(tuition reimbursement system) 」を中心とした学費助成の実態と無償教育の在り方を、判例を通して明らかにすることを目的とした1970年代の10州にわたる21判例を取り上げ、各州毎に学費還付制度や学費還付制度に関する判例を概観し、学費の一部を還付する制度、親の学校選択に基づく無償教育要求、施設における教育(費)、一連のニューヨーク州の判例の展開について、新しい知見が得られた。大部分の判例は、無償教育を支持しており、特に公立学校で受け入れを拒否された貧困家庭の障害児にとって福音となった。しかし、親の「適切な」私立教育プログラム要求は、認容されなかった。今後「全障害児教育法」による大幅な財政改革に伴って、学費に関する判例は減少することが予想される。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1980-03-31
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