生後1年以上1年6月未満にある子供の主導的活動 : 早期発達診断検査資料の検討から
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概要
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乳幼児と障害児のための「早期発達診断検査」の発達水準VI(生後1年以上1年6月未満の発達水準)に含まれる52の検査項目の統計的処理を通して、核となる主導的活動とそれに関連付く主導的活動について検討し、本検査の有効な活用法を得ることが、本稿の目的である。検討方法には階層的クラスター分析を用いた。その結果、核となる主導的活動には、移動の発達を促す主導的活動(登はんの拡大・歩行の拡大・初歩的な平衡歩行)と、手行為の発達を促す主導的活動(初歩的な投球・道具操作の芽生え)が、抽出された。また、これらに関連付く主導的活動には、言語の発達を促す主導的活動が、多く抽出された。これらの結果から、移動や手行為の発達は、単にそれだけの発達に依っているのではなく、大人との交わりの中で、その動作に適する言葉掛けをされたり、励まされたりすることを必要としていると考えられる。この時期における子供の指導には、運動能力を促進することが大切ではあるが、大人は動作に伴った言葉掛けや励ましを心掛けなくてはならないことが示唆された。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1982-02-27
著者
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