肢体不自由児の性格特性 : 矢田部ギルフォド(Y-G)性格検査結果の分析
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概要
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肢体不自由児の心理的、行動性特徴を調べるために、養護学校中学部1年生124人(男65、女59)にY-G性格検査を実施しその反応傾向を分析した。分析Iでは(1)12の尺度の信頼性係数が計算された。その値は平均で0.656で一応満足できるものであった。(2)各項日ごとの3つの反応選択肢への反応割合を普通児のそれと比較したところ中間反応(?)が多く、パーソナリティの未熟性が指摘された。(3)男女別に肢体不自由児の平均的プロフィールが普通児のそれと比較されたが、男女とも有意差のあったのは一般的活動性だけであった。問題状況の少ない一般社会からの保護が有意差尺度の少ない原因であると解釈された。分析IIでは(1)12尺度の因子構造が比較されたが、主導性をなすAとS尺度の因子布置が特徴的であり、社会性の未発達が指摘された。(2)項目分析により5項目で尺度を再構成し再びプロフィールが比較されたところ、C型的特徴が現われ、ここでも社会性の発達の必要性が指摘された。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1978-12-15
著者
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