成人性吃音者の流暢性に対する聴覚遅延フィードバック残効
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概要
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成人性吃音者の治療にDAFを応用した際に実施したDAF残効に関する検査を資料にDAF残効とDAFスピーチの特徴との関連を分析した。その結果、速度を遅くしさらに呼気もひきのばす話し方によって非流暢性を抑制したDAFスピーチはDAF除去直後のNAFにおける流暢性を改善するのに極めて有効であった。呼気のひきのばし経験後に呼気のひきのばしをやめまたは遅延時間を短縮してDAFスピーチを話しやすくした場合には、DAFスピーチはなめらかになったがDAF除去後の流暢性は改善されなかった。すなわちどもらない快的なスピーチ経験だけではDAF除去後の流暢性は改善されない。呼気をのばす遅い話し方のDAFスピーチが有効だったのは、(1)意図的にことばの表出を遅らせてどもらない経験なので時間の圧力に対する耐性を強化、(2)どもらないとは言え話しずらいスピーチなのでNAFへの転換時の解放感が大きく、これがこの過程で誘発されやすい不安を抑制したと考察。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1975-12-15
著者
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