演奏療法の可能性について : あるADHD児のピアノ指導を踏まえて
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概要
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日本における音楽療法の研究はこの20年程の間に急速に進み、またその効果も実証されて来ている。音楽療法とは「心身の健康の維持、回復、増進などといった治療目的を遂行するために音楽をもちいることをいう。」(全米音楽療法協会における定義)[引用1]というものであるが、その内容は実に広範囲にわたるものである。対象者が、精神的治療を必要としているのか身体的治療を必要としているのか、あるいは双方を必要としているのか。またどのような治療をどの程度必要としているのか。その判断のためには音楽が持つ諸要素の把握のほかに、医学、生理学、生物学、心理学など、多岐にわたる知識が要求される。また、音楽を用いる方法として、音楽を聴く(受動態)方法と音楽を表現する(能動態)方法とに大別され、それぞれの方法もまた様々に細分化される。本研究では、音楽大学で2年に亘りそれぞれ2週間の音楽体験実習を行ったあるADHD児に対してピアノ指導を行った本研究者の報告に基づき、演奏療法の可能性を探ってみる。
- 尚美学園大学の論文
- 2006-03-31
著者
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