ハトの変動的色刺激選択行動の分化強化(<特集>行動変動性の実験研究とその応用可能性)

概要

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研究の目的本研究では18個の円形のキーを用い、ハトの色選択の行動変動性がN-back強化手続きにより増大するか否かを実験により確認した。被験体デンショバト4羽を使用した。方法実験箱前面に赤、緑、水色の3色の円を無作為に3行6列、計18個呈示した。第1フェイズでは、直前1反応とは異なる色への選択を行った場合に強化子を呈示した。第2フェイズでは直前2反応とは異なる色選択をした場合に強化子を呈示した。第3フェイズでは黄色の円を加えて直前3回とは異なる色選択に対して強化子を呈示した。行動の指標行動の等確率性を表す相対情報量(Hr)、すなわち、最大値を1として相対化したU値を使用した。結果全てのハトでNの値を1から2、または3に変化させた場合に、Hrの増大が確認された。結論 3つ以上の選択肢のある選択行動においても、N-back強化手続きを用いてNの値を増大させることで、行動変動性の指標のひとつである選択行動の等確率性が増大する可能性が示唆された。
日本行動分析学会の論文
2008-03-31