更年期女性の望む健康支援とその情報収集行動に関する研究
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概要
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本研究では,更年期女性を対象に,この世代の女性が必要としている健康支援とは何か,またその支援情報の収集行動を問う調査を実施した。さらに更年期をテーマとする2時間のセミナーを実施し,参加者からその内容の必要性について質問した。その結果,更年期の健康情報の入手先は「テレビ」「友人・知人」からが多かった。40歳代では「友人・知人」からが約80%であり,「医療関係者」からは2%であった。一方,年齢が高くなるに従って「医療関係者」「講演会(講習会)」からの割合が高くなっていたが,同じ人が何度も受講していた。また,健康相談機関の存在の認知や利用,気軽に相談できる医師の有無は低率であったにもかかわらず,希望する健康支援は気軽に相談できる保健・医療機関,健康セミナーの開催が多く,提供者側と受け手側にすれ違いが生じていることがうかがえた。また,健康セミナーの講義で必要と思った項目は,「更年期症状を予防・軽減する方法(生活習慣,栄養,運動)」が最も多かった。これらの結果から,効果的な健康支援を実施するには,受け手側が望む内容であることともに,情報収集に関する行動分析も必要であることが明らかとなった。
- 日本母性衛生学会の論文
著者
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上田 真寿美
山口大学大学院医学系研究科
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上田 真寿美
山口大学大学院医学系研究科システム統御医学系学域医療環境学分野
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上田 真寿美
山口大学大学院医学系研究科システム統御医学系学域医療環境学分野(山口大学医学部医学科医療環境学講座)
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上田 真寿美
山口大学大学院医学系研究科産科医療環境学
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