日本の企業不祥事と経営教育の課題(国際交流帰国報告,地域発信の企業経営と経営教育)
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概要
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昨今のわが国の企業不祥事の多発は、米国型経営システムを受容し、日本型経営の価値観・思想が変質したことと無関係ではない。短期的な利益追求志向やコスト削減重視の経営に偏重した結果、「経営教育」の機会が欠如し、企業組織と構成員の倫理意識の低下を招いたと考えられる。さらに、組織学習の「負の側面」が作用し、プロフェッショナルとしての自覚や規範といった職務遂行に不可欠な道徳的価値観が希薄となり、規律・倫理観の弛緩が組織内に蔓延したことも一因となっている。それゆえ、経営教育の課題と目的は、企業が掲げる経営理念・哲学に基づいた人材を育成し、社会が共感し得る企業行動と組織学習の好循環を醸成することにある。今日ほど企業経営に倫理が問われ、「経営教育」の重要性が増している時代はない。日本経営教育学会は率先して上記の課題に取り組む必要があるのではないか。
- 2007-11-22
著者
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