タチスベリヒユの成長と種子生産に及ぼすカドミウムの影響
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概要
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乾土あたり0,5,10,20mg/kg相当量のカドミウムを含む砂壌土にタチスベリヒユ種子を播種し,ガラス室内のポットで育成した場合の出芽時期,播種1週後から播種10週後までの草高と葉数の推移,さく果の形成時期,形成されたさく果数と種子数,種子の登熟時期,形成された種子の千粒重とその種子を2ヶ月間,室温で保存した後の発芽率を調べた。その結果,カドミウムは出芽時期および新たに形成された種子の発芽率には影響しないが,草高,葉数,さく果の形成時期,種子の登熟時期,個体あたりのさく果数,個体あたりの種子数および種子千粒重に対して阻害的に作用することが明らかになった。また,高濃度のカドミウムは生育終期においてタチスベリヒユの落葉を阻害する可能性が示唆された。さらに,個体あたりの種子数が20mg/kgの高濃度区において無処理区の35.1%まで減少したことから,高濃度のカドミウム汚染土壌を対象にタチスベリヒユをファイトレメディエーション植物として用いる場合には,播種を繰り返す必要があると考えられた。
- 日本雑草学会の論文
- 2008-03-21
著者
-
阿部 拓也
宇都宮大学雑草科学研究センター
-
須藤 裕子
宇都宮大学雑草科学研究センター
-
小笠原 勝
宇都宮大学雑草科学研究センター
-
阿部 拓也
宇大雑草科学研究センター
-
小笠原 勝
宇都宮大学野生植物科学研究センター
-
小笠 原勝
宇都宮大学野性植物科学研究センター
-
小笠原 勝
宇都宮大学
-
小笠原 勝
宇大
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