カイコにおけるチラミン,オクトパミンによるボンビコール生成の制御(<特集>農薬活性分子の作用機構研究に関する最近の進歩)
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概要
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カイコのボンビコール分泌と生体アミンやストレスとの関連と,ボンビコール生合成における生体アミンの関与を検討した.交尾後,カイコメス食道下神経節(SOG)におけるチラミン(TA)濃度は,劇的に増加したが,オクトパミン(OA)やドーパミン(DA)の濃度は,交尾前後で変化しなかった.TAを注射すると,ボンビコール分泌は抑制されたが,OAやDAの注射では,変化しなかった.また,ストレスにより,SOGのOAやDA濃度は増加した.TAの添加により,フェロモン腺摩砕調製液中のボンビコール生合成は,著しく減少したが,OAやDAの添加では,変化しなかった.以上より,カイコのボンビコール分泌の抑制において,TAが関与していることが明らかになった.さらに,交尾後,減少したボンビコール分泌は,ストレスにより回復し,OAの関与が示唆されるが,その機構についても検証した.
- 2008-02-20
著者
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平島 明法
Department of Agricultural Chemistry, Kyushu University
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平島 明法
Department Of Applied Genetics And Pest Management Faculty Of Agriculture Graduate School Kyushu Uni
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