白血球除去療法における差圧上昇と白血球・血小板除去率との関連(<特集>動脈硬化とアフェレシス)

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概要

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白血球除去療法(LCAP)は,潰瘍性大腸炎(UC)の効果的な治療法であり,簡便な装置・回路構成で施行可能であるが,浄化器内凝固による差圧上昇を起こしやすい.今回,差圧上昇と白血球,血小板の変化率との関連について検討した.対象は,左側大腸型UCの54歳女性.LCAPを計10回施行し,施行前後に白血球分画・血小板数の測定と,終了時の浄化器入口圧および出口圧から差圧を算出した.10回のLCAP中,100mmHg以上の差圧上昇は3回発生した.血小板は,差圧上昇時で36.8%,不変時で21.8%,リンパ球は,上昇時で42.8%,不変時で11.6%減少し,両群間で有意差を認めた.単球,顆粒球は,両群間で有意な変化は認められなかった.また,差圧上昇時において,LCAP施行前の単球数,リンパ球数は有意に高値であった.これらの結果から,LCAPの差圧上昇には浄化器内の血小板・リンパ球の吸着が関与していることが示唆された.
2008-02-29

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