すばるで観測する宇宙の暗黒成分(<小特集>すばる望遠鏡で探る宇宙)
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概要
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宇宙には,光を発しない暗黒物質が,通常の物質の10倍以上存在することは,1930年代から指摘されていた.一方近年,超新星の観測により宇宙は加速膨張しているということが指摘されるようになった.この観測結果を現在の宇宙論で説明しようとすると,暗黒物質の(エネルギー換算で)2-3倍の量の暗黒エネルギーで宇宙が満ちている必要がある.これら宇宙の暗黒成分の存在は,3度K背景放射の精密観測により確定的になった.存在を議論する時代はすでに終わり,我々はその正体を解明することを目指さなければならない.本稿ではすばる望遠鏡によるこれまでの観測成果を概観し,将来計画について議論する.
- 2008-02-05
著者
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