12イマーム派シーア主義における指導者論 : モルタザー・モタッハリーによるイマーム論と宗教学者(ウラマー)
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概要
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1979年のイラン・イスラーム革命の意味をめぐって、特に新政府の指導者をめぐる問題は、多くの議論を生んだ。例えば、法学者の直接支配(velayat-e faqih)は、西洋の研究者を中心に、神権政治、時代錯誤の発想と理解されてきた。本稿では、この革命に直接関与した一人のイラン人哲学者、モルタザー・モタッハリー(1920-1979)の著作(講演、インタヴュー、など)に基づき、12イマーム派シーア主義における指導者論を解説する。シーア派共同体における霊的指導者(イマーム)の位置、また、イマーム不在の共同体において、宗教学者は直接政権を担当できるのか、さらにイスラーム的民主主義とは何か、などの問題に関して、モタッハリーは、西洋の制度を批判しながら自己の見解を表明している。その過程で、彼の議論の特徴として、真正な指導者の特性として高い倫理性が要求される点を上げることができる。
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