読み書き障害と学習障害の教育的把握と支援方策:国際的比較研究の動向にふれて〈特集:学習障害・読み書き障害〉
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概要
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OECDの調査結果によると、23ヵ国中、ほとんどの国で読み書き障害を一つの障害カテゴリーととらえて支援の対象としていた。支援を提供している場は各国によってばらつきがあり、ベルギーやフランスでは特別学校を中心に、カナダやスペインでは通常学級を中心に支援が行われていた。読み書き障害に関する用語の使われ方と定義は国により異なる。イギリスではディスレキシアが、アメリカでは学習障害が、オーストラリアでは学習困難が日常的に用いられている。スカンジナビア半島では読み障害など厳密に区分された語が用いられている。教育制度においては、イギリスでは特別なニーズ教育のもと支援が提供され、ディスレキシアフレンドリースクールが提唱されている。アメリカではIDEAに基づき、無償の適切な教育が提供され個別教育計画に従って支援が行われている。オーストラリアでは「3つの波」モデルによって、予防的観点、早期介入、そして継続的支援が提供されている。
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